「抱きしめても怒りませんか?」の妄想が迷走している文章「抱きしめたいのに」の第十六話をUPしました。
今回からしばらく暴力シーンが続きますので、苦手な方はお気をつけ下さい。
「中井和哉祭り」の記事に拍手をいただきました。
ありがとうございます。
中井さんのファンの方だったら、とても嬉しいです。
これからも、中井さんを応援していきましょうね。
グラスが俺の手を放れ畳の上に転がったのは、ある衝撃が俺に与えられたためだった。
グラスの中に入っていた酒が、蛍光灯の光を反射しながらぶちまけられていく。
そして俺も畳の上に転がった・・・いきなり強い力で押し倒されたのだ。
すぐに髪を鷲掴みにされ、頭を何度か畳に叩きつけられる。
「痛ェ・・・お、おまえ、酔ったのか?」
俺は、自分の上に馬乗りになっている滝本に問う。
いや、彼だけではない。
俺の頭の上で、俺の両手を掴んでいる石井。
それに、俺の左右の足をそれぞれ押さえつけている野川や神山にも、同じことを訊いていた。
「いいや、このぐらいの酒じゃ、酔わないよ」
そうだろうな、四人とも手際がよかったから。
まるで最初から役割分担ができていたような・・・手慣れている?
それでも、彼らが悪酔いしただけだと信じたかった。
だって、さっきまで笑いながら話をしていたのに。
ドライブにまで誘ってくれたのに。
こんな酷いことをするなんて、思わないだろ。
「男で遊ぶのは初めてだけど、佐倉ならいいよな」
滝本は皆に確かめるように言うと、俺のベルトに手を掛ける。
「ああ、佐倉なら綺麗だし、元友達っていうシチュエーションも萌えるよねー」
石井の笑い声が、頭の上から降ってくる。
(つづく)