HOME>抱きしめても怒りませんか?

抱きしめたいのに 12

昨日の記事に、拍手をいただきました。
ありがとうございます。
拍手をいただくと、うっとうしいぐらい(梅雨空のごとく)喜ぶSKIPでございます。
お気遣いありがとうございました。

「抱きしめても怒りませんか?」の妄想しまくり文章「抱きしめたいのに」の第十二話をUPしました。


 友人四人は、よく飲みよく食べた。

 未成年であるのに、酒を飲み慣れているようだった。

 酒は飲まない、と断る俺に、友人達は一杯だけつきあえと言いながら、どんどん酒を注ぎ足した。

 四人は自身の近況を、俺に教えてくれた。

 野川以外の三人は高校を卒業した年に都会の大学に合格し、滝本と石井は学部は違うが同じ大学に進学していた。

 野川も今春、めでたく第一志望の大学に合格したのだそうだ。

 皆が野川に拍手を送る。

 照れながらもその野川の誇らしげな顔が、まぶしいと思った。

「で、受験を乗り切った野川も一緒に、初めて四人で帰省しました」
 と滝本が言うと、
「滝本の車でな」
 と、石井が笑う。

「そうそう、それも初体験だったな」 

 滝本の言葉に、他の三人がわざとらしく顔を引きつらせる。

「怖かったよ〜」

「失礼な。これでも教習所を、優秀な成績で」

「はいはい」

 四人の漫才のようなやり取りが可笑しくて、羨ましくて。

「車か・・・いいなあ」

 などと俺は口を挟んでみる。

「今度、一緒にドライブしようか?」

 滝本が誘ってくれた。

 ありがとう、とは言ったが、たぶんそんな日は来ない。

 学生である彼らとは休みも合わないし、やはり自分は彼らから浮いてしまうだろう。


                       (つづく)

 

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